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シェアハウスのメリットとデメリット、選び方を解説
公開日 : 2024.08.28 更新日 : 2024.08.28
シェアハウスは近年、東京を中心とした都市部でその人気が高まっています。特に20代後半から30代前半の若者たち、海外から日本を中長期で訪れる外国人などにとって、経済的なメリットや新しい交友関係の構築といった魅力があります。しかし、シェアハウスにはデメリットも存在し、適切な選び方に沿った物件選びが重要です。この記事では、シェアハウスのメリットとデメリット、そして選び方について詳しく解説していきます。
シェアハウスのメリット
まずはシェアハウスのメリットについて解説していきましょう。
家賃・生活費用を抑えられる
シェアハウスの最大の魅力は、家賃や生活費用を抑えられる点です。通常、一人暮らしをする場合、家賃だけでなく、水道光熱費やインターネット利用料をすべて自分一人で負担しなければなりません。電気、ガス、水道には「基本料金」というものが設定されており、使用する量がどんなに少なくても、その場所で使用している限りは毎月支払う必要があるため、どうしても割高担ってしまいます。しかし、シェアハウスでは事業者で設定している「共益費」にこれらの料金がまとめられており、毎月の料金も固定されていることがほとんどです。その為、入居者1人あたりの負担が軽減され、同じ量の電気やガスを使っていても、支払う金額は割安に出来るのです。特に東京などの都市部では家賃が高額になるため、シェアハウスは経済的に非常に有利です。
家具や家電を用意しなくてよい
シェアハウスの多くは、家具や家電が備え付けられています。そのため、一般賃貸で新生活を始める時には必要になってしまう大きな出費を抑えることができます。専有部である居室にはベッド、冷蔵庫、照明、エアコンなどが、共用部であるリビングやキッチン、水回りにはテレビ、調理器具や調理家電、食器、洗濯機などが既に用意されているため、入居時の引っ越しも身軽でスムーズに行えます。これは初めて一人暮らしをする人や、短期間の滞在を予定している人にとってとても大きなメリットです。
交友関係が広がる
シェアハウスでは、さまざまなバックグラウンドを持つ入居者と共同生活を送るため、自然と交友関係が広がります。性別や年令、仕事や趣味、生活スタイル、国籍や文化の異なる人たちと交流することで、新たな視点やアイデアを得ることができ、自分自身の成長にもつながります。また、同じ屋根の下で暮らすことで、深い友情や信頼関係を築くことも可能です。中には同じシェアハウスに住んでいた入居者どうしてお付き合いをし、結婚をするタイミングで卒業していったなんていうこともあるんですよ。
人がいるので安心安全である
シェアハウスは複数の入居者が住んでいるため、同じタイミングで全員が外出しているということがほとんどありません。常に誰かは物件内に居るという状態なので、一人暮らしに比べて安心感があります。特に、セキュリティ面では大きなメリットとなります。一人暮らしの重要な要素の一つに防犯対策がありますが、シェアハウスでは入居者同士が互いに見守ることで、安全性が高まります。また、急病やトラブルが発生した際にも、助けを求めやすい環境が整っているので、一人暮らしに比べて安心感が大きいでしょう。こういった点も初めて一人暮らしをする人にとっては大きなメリットです。
シェアハウスのデメリット
続いて、シェアハウスのデメリットについて解説します。
生活習慣やリズムが合わない可能性がある
シェアハウスでは、入居者それぞれの生活習慣やリズムが異なるため、摩擦が生じることがあります。例えば、夜型の人と朝型の人が同室になってしまった場合、生活時間帯の違いから騒音や照明の使用に関して問題が発生することがあります。こうした事態を避けるために重要なのが、個室タイプの物件を選ぶことです。個室タイプのシェアハウスなら、専有部には自分だけしか立ち入らないため、自室に入ることで他の入居者からの影響を受けることはありませんし、自分が他の入居者に影響してしまうこともありません。最近のシェアハウスは個室タイプのものが多いので、この点はさほど心配をしなくて良いでしょう。ただし、個室だからといって一般賃貸と同深夜に大きな物音を立てたりするのは、一般賃貸同様、他の入居者の迷惑になりますので気をつけましょう。
プライバシーを確保しにくい
シェアハウスでは\共有スペースが多いため、プライバシーの確保が難しい場合があります。自分の部屋があっても、キッチンやリビング、バスルームなどは他の住人と共有するため、完全なプライベート空間を持つことはどうしても難しくなります。プライバシーを重視する人にとっては、この点が大きなデメリットとなる可能性があります。
価値観が合わない可能性がある
シェアハウスでは、様々な価値観やバックグラウンドを持つ人々が集まるため、意見の相違や価値観の違いからトラブルが発生することがあります。例えば、掃除や整理整頓に対する考え方が異なる場合、共用スペースの使用について衝突が生じることがあります。このような問題を避けるためには、入居前に住人同士の価値観や、管理運営事業者が設定している物件内のルールを確認することが重要です。
生活音が気になることがある
シェアハウスでは、他の住人の生活音が気になることがあります。特に、壁が薄い場合や、防音対策が不十分な場合には、隣室や共有スペースからの音が気になることがあります。これは、勉強や仕事に集中したい時や、リラックスしたい時にストレスとなることがあります。入居前に物件の防音性を確認することが重要です。
トラブルが起こる可能性がある
シェアハウスでは、入居者同士のトラブルが発生することがあります。例えば、共有スペースの使い方や使用後の清掃など、様々な場面で意見の相違が生じることがあります。トラブルを避けるためには、入居前にしっかりとルールを確認し、入居者同士がコミュニケーションを取ることが重要です。とはいえ、これはシェアハウスの限ったことではありません。一般的な賃貸住宅でも、近隣とのトラブルが起こることは決して0ではないのです。また、一般賃貸住宅では近隣トラブルがあってもなかなか解決をしないことが多い一方、シェアハウスには担当のハウスマネージャーがいることが多く、トラブルの際には相談して解決に協力してもらうことができます。
シェアハウスタイプごとのメリット・デメリット
シェアハウスには、規模や運営形態によって様々なタイプがあります。それぞれのタイプにはメリットとデメリットがありますので、自分のライフスタイルやニーズに合ったものを選ぶことが重要です。
小規模シェアハウスのメリット・デメリット
小規模シェアハウスは、10名未満での共同生活を特徴としています。簡単なイメージで言うと、1グループです。このタイプのシェアハウスのメリットとしては、アットホームな雰囲気が挙げられます。少人数での生活なので、住人同士が親密になりやすく、家族のような関係を築くことができます。また、共用スペースを使用する人の全体数が少ないので、例えば洗濯機やキッチン、シャワーなどが「使いたい時に使えない」ということは起こりにくいですし、プライバシーが比較的確保されやすい点も魅力です。
しかし、小規模シェアハウスにはデメリットもあります。例えば、住人との相性が悪い場合、少人数での共同生活はストレスとなる可能性があります。また、少人数であるため、トラブルが発生した際には解決が難しくなることがあります。
中規模シェアハウスのメリット・デメリット
中規模シェアハウスは、10〜30人程度の住人が共同生活を送るタイプのシェアハウスです。規模感のイメージは1クラスくらいです。このタイプのメリットとしては、程よい人数での生活が挙げられます。大規模シェアハウスほどの混雑感はなく、小規模シェアハウスほどの閉塞感もないため、バランスの取れた環境で生活することができます。
一方で、中規模シェアハウスのデメリットとしては、共用部の使用人数が増えることで、生活リズムや価値観の違いが目立ちやすくなり、トラブルが発生しやすくなる可能性があります。物件によっては共用部の設備不足によって利用時間帯のバッティングが頻発することもありますので、入居前に設備数(洗面やシャワーの数)が十分かどうかをきちんと確認しておくと良いでしょう。
大規模シェアハウスのメリット・デメリット
大規模シェアハウスは、30人以上の住人が共同生活を送るタイプのシェアハウスです。中には部屋数が100を超えるような物件もあります。このタイプのメリットとしては、多様な交友関係を築けることが挙げられます。様々なバックグラウンドを持つ人々との交流を通じて、多くの刺激を受けることができます。また、大規模なため設備が充実している場合が多く、例えば、ジム、ライブラリ、シアタールームなど一般的な賃貸住宅ではまず利用できないような設備を備えている物件もあり、とても快適な生活を楽しむ事ができます。
しかし、大規模シェアハウスにはデメリットもあります。例えば、共有スペースの使用頻度が高いため、プライバシーが確保しにくい点が挙げられます。また、大人数での生活は、騒音やトラブルの原因となることがあり、ストレスを感じることもあります。
シェアハウス選びのポイント
シェアハウスを選ぶ際には、自分のライフスタイルやニーズに合った物件を見つけることが重要です。以下に、シェアハウス選びのポイントをいくつか紹介します。
ルールの確認をする
シェアハウスには、管理運営事業者が設定している事業者ごとや物件ごとのルールがあります。入居前に必ずそのルールを確認し、自分が守れるかどうかを考えることが重要です。例えば、掃除やゴミ出しのルール、共有スペースの使用方法などを確認し、ルールに従うことでトラブルを未然に防ぐことができます。
下調べや内見を行う
シェアハウスを選ぶ際には、事前に下調べや内見を行うことが重要です。インターネットで物件情報を調べたり、実際に物件を見に行ったりすることで、物件の状態や住環境を確認し、自分が暮らしているイメージをすることができます。内見時には、共用部の清潔さや設備の数と状態、入居者の雰囲気などをチェックすることがポイントです。また内覧時はその物件を担当しているハウスマネージャーが案内してくれることが多いので、マネージャーの人となりも気にしておくと良いでしょう。
自分に合うタイプのシェアハウスを利用する
シェアハウスには様々なタイプがあり、自分に合ったタイプを選ぶことが重要です。小規模、中規模、大規模それぞれにメリットとデメリットがありますので、自分のライフスタイルやニーズに合った物件を選びましょう。また、シェアハウスの中には独自のテーマやコンセプトを設定している物件も少なくありません。そうしたテーマやコンセプトの中から、自分が共感できるものを選ぶことが大切です。
入居者の傾向を確認する
シェアハウスを選ぶ際には、既存の入居者の傾向を確認することも重要です。例えば、年齢層や職業、性別などをチェックし、自分と似たバックグラウンドを持つ人々が多い物件を選ぶことで、スムーズなコミュニケーションや快適な生活が期待できます。また、入居者の価値観やライフスタイルが自分と合うかどうかも確認しましょう。
複数の物件を比較する
これは一般的な賃貸住宅を選ぶときと同じですが、シェアハウスを選ぶ際も同様に複数の物件を比較・検討することが重要です。一つの物件だけでなく、いくつかの物件を見比べることで、自分に最適な物件を見つけることができます。家賃や立地、設備、共用部や専有部の広さなど、様々な要素を比較し、自分の条件に最も合った物件を選びましょう。
まとめ
シェアハウスは、経済的なメリットや新しい交友関係など、他の物件形態では享受することが難しい多くの魅力があります。しかし、適切な物件選びやルールの確認を怠ると、その物件での生活があなたにとって辛いものになってしまう可能性があるのも事実です。この記事でご紹介したメリット・デメリットと物件選びのポイントを参考に、自分にピッタリなシェアハウスを見つけ、快適で楽しい生活を送ってくださいね。
監修者 : 谷口裕紀 (合同会社シェアリアル 代表社員)
シェアハウスの運営・管理、プロデュース、コンサルティングを本業にしながら、練馬区でシェアキッチンをハブに地域コミュニティの活性化にも挑戦中。
最近の生きがいは、釣りとクラフトビールと中日ドラゴンズ。
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