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オークハウス吉祥寺2
インタビュー:アリスさん(オークハウス吉祥寺2に在住)
シェアハウスにいることで、大学の研究がはかどる理由
東京の大学に入学するために、いざ引越しとなった時、どこに住みますか?大学の寮や、アパートなど、いろいろな選択肢がありますが、シェアハウスという選択肢も忘れてはいけません。
今回で第9回目となった、オークハウス住人インタビュー。登場するのは「オークハウス 吉祥寺2」にお住まいのAlice Ledoux(アリス・ルドゥー)さんです。テラスハウスを通じてシェアハウスを知り、住み始めてからは自分の研究には欠かせない場所だと気付いた、ちょっと不思議なシェアハウスでの生活について、じっくりと伺います。
テラスハウスと、現実のシェアハウスのギャップ
シェアハウスに住もうと思ったきっかけを教えてください。
フランスで生まれ育って、日本の大学で勉強すると決めた時、最初からシェアハウスで住むと決めていました。以前広いアパートメントを何人かでシェアして住んでいたこともあり、バックグラウンドの違う人たちと住む、シェアハウスのコンセプトが最初から気に入っていたんです。
学生であれば大学の寮に住む選択肢もありますが、せっかくなら大学では会えない人たちと会える場所で暮らしたい。それがシェアハウスを選んだ1番の理由です。
特にオークハウス はいろんな国にルーツを持つ人々や、もちろん日本人の方もいます。女性も男性も半々くらいで、学生やバラバラな職種のバックグラウンドの人がいて、その多様さが楽しいんです。
日本のシェアハウスの文化はどのようにして知りましたか?
日本にもシェアハウスの文化があるのは、フランスにいたころから、テラスハウスなどの番組を見て知っていました。
もちろん現実のシェアハウスはテラスハウスのような、毎日恋愛で頭を悩ます場所とは全然違っていましたが(笑) 逆にいざ住んでみると、家族がいる家のように、ホッとする雰囲気が印象的です。
オークハウス吉祥寺2では共同のリビングやキッチンがあって、そこで隣人と今日はこんなことがあったよ、と話すのが楽しいんです。日本に来る前も、イギリスで友人とアパートをシェアしていたのですが、小さなアパートだったので、ひとりひとりに部屋を割り当てれば、共同のリビングなんてありません。元々中の良い友達と住むと、だらしなかったり普段見えない部分が見えてきたり、逆に信頼関係がこじれてしまうこともあります。
シェアハウスでは知らない人と住むので気楽ですし、普段なら全然接点のない人たちと、全くゼロから新しい関係が生まれるのも魅力です。
研究のために必要なのは、色んな形の“普通の”生活を知ること
大学に通われているとのことですが、普段はどのような研究をされているんですか?
普段は国連大学でサステナビリティ(持続可能性)を専攻しています。あまり馴染みのない言葉かもしれないのですが、環境問題が深刻で、ビジネス主導の世の中で、もっと環境や社会的な側面から持続可能な社会のあり方がないかを探る学問です。
例えば日本では食べ物に尊厳を持って接する文化がありますが、その反面、品質管理の厳しさなどから廃棄される食べ物の量が国際的にも多く、社会課題になっています。
同じような問題があるヨーロッパでは、今Food Sharingアプリ(食べきれない料理や食材をシェアするアプリ)が広がってきていて、日本でも普及させることができないかを探っています。
自分の学部はほとんどが外国籍の学生です。彼らと過ごす時間もとても大事ですが、その反面、日本で生まれ育った日本人と接することが少なくなることもあります。
自分が研究しているのは、日本に関すること。真剣に自分の研究を追求しようと思うと、日本で実際に暮らす人たちの生活について、何も知らないよりは知っていたほうが良いに決まっています。
シェアハウスは、そんな日本での生活を自然と学べる貴重な場所。自分以外の人が、どんな風にして生活を送っているかを見て学べるのは、自分だけでないと思います。
性別も、国籍も、様々な入居者がいるオークハウスは、日本での生活について気づくことがたくさんある、学びの宝庫なんです。
他にも、シェアハウスでならではのメリットがあればぜひ教えてください。
日本では文化的な理由もあって、あまり普段の生活の中で議論をしたりという場面は多くありません。
例えば、自分の研究していることを、どうやって分野外の人に説明すればいいでしょうか。それも大学の外でしか学べないことです。
オークハウスに住んでいるバックグラウンドの違う人たちと毎日話しながら、少しづつ説明の仕方がわかってきた気がします。
学生だけじゃなく、様々な年代の人がいるシェアハウスだからこそ学べることなのかもしれません。
困った時にこそ、大事さがわかる場所
シェアハウスに住んでいて、印象に残っている思い出などあれば、教えてください。
東京のような都会では、隣の家に住む隣人の名前も知らないことが多いです。もし災害があったとき、海外で1人暮らしというのも不安です。
でも、この前台風があった時、怖くなって外にリビングに出てくると、ハウスメイトがみんなそこに集まっていたんです。みんなで集まって、料理をしたり、カードで遊んだりしている内に、台風の怖さはだんだんと薄れていきました。
外は雨で大変なことになっているのに、ここだけ安全な、温かい場所という気がしました。とてもいい思い出です。
最後に、これからシェアハウスに住むことを考えている学生の方にメッセージをお願いします。
学生生活を通じて視野を広げたいのなら、留学する、という手段がありますが、「シェアハウスに住んでみる」というのも素敵な選択肢です。
シェアハウスで一緒に暮らした人たちは、普通の友達とは違う、大事な宝物になります。きっと、一生の友達も見つかると思いますよ。
オークハウスでの生活も、大学での研究も応援しています。本日はありがとうございました!
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